人を採用するとき、第一に考えるのは経験やスキルでしょうか。それとも人柄でしょうか。
昔からそうですが、特に現在の転職市場では、人材が売り手になっていて経験者の採用が難しくなってきています。
知り合いに聞いた話だと、大手自動車メーカーの子会社に派遣されてきたプログラマーが職業訓練校を卒業したばかりだったそうで驚きを隠せなかったのを覚えています。
いまや経験者は取り合いの状態なんですね。まさか大手でも人材がそんなに不足していたことは知りませんでした。
仮に経験者を採用できたとしても、人柄に問題がある場合は長続きする可能性は低かったりするので人の採用というものはすごく難しいと痛感します。
ぼくも一度だけ採用面接に参加したことがありますが、採用の判断も採用してからも大変な思いをしました( ;∀;)
では、経験やスキルと人柄はどこまで考慮していけばいいのでしょう?
経験やスキルの重要性
経験やスキルを持っている人は優先して書類を通過できる可能性が高いのですが、いきすぎたスキルを持っていると採用から外れる可能性もあったりします。
それは、その人個人でしかできないものだったり属人化してしまうスキルのことです。
※属人化とは特定の人にしかわからない業務など、その人にしかわからないという状態をいいます。
経験やスキルはみんなで共有したり全体のワークフローの改善やマニュアル化することで標準化できるものなら問題ないですしむしろ大歓迎だったりします。
人柄の重要性
以下に経験が豊富ですごいスキルを持っていたとしても人柄に問題があると業務に支障をきたす可能性があるので採用は避ける可能性は高いです。
▢経験やスキルは豊富だけど人柄がよくない場合の例
・自分の思い通りにやりたい
・高い給料を求める
・ネガティブ発言が多い など
いくら経験者でも輪を乱す可能性があったり、高給をいきなり求めるなど、企業側から見たリスクが大きければ大きいほど採用からは遠く離れていきます。
ぼくの職場でも自我が強すぎて周りに迷惑をかけている人間はいました。
Web制作担当の人間でしたが、その人が作ったコーディングはJavascrptを駆使しすぎていて周りの人間が理解できないような作りになっている状況でした。
CSSも自分だけが理解できる書き方をしていたので、トータルで見ると制作するグループのスピードは極端に遅くなっていました。
最終的には退職されましたが、仕事の爪痕が未だに出てきます(;^ω^)
経験やスキルが他の人より上だとしても、グループで仕事をするときにしっかり考慮し足並みをそろえられる人間じゃないとマイナスになってしまいます。
▢経験やスキルはないけれど、人柄がすごくいい場合の例
・先輩を立てるから仕事がしやすい
・給料は入ってから上げるハングリー精神
・何事も乗り越える気持ちを持っている
仕事をする上で気持ちの部分がしっかりしていると、信頼もしやすく仕事も振りやすい(簡単なものからになりますが)のでもしかしたら育成枠という形で採用の可能性もあるかもしれません。
人柄が良く周りとコミュニケーションをしっかりとれる人であれば経験やスキルは向上しやすいですし独りよがりにならないので第三者的な見解を持ちやすいです。
また、人柄が良いと周りも話をかけやすかったり仕事を振りやすいので全体の仕事もスムーズに進みます。
どっちが重要?
結論から言うとどちらも重要です。
ですが、我が強い経験者を採用するよりも未経験者でやる気があり育成枠として採用される可能性もあるので企業によっては人柄に重きを置く場合があります。
実のところ、ぼくもとあるWeb制作会社へ面接に行ったことがありますが、面接担当の方が「未経験だけど人柄は良いので採用したい」と掛け合ってくれたそうです。
その時は大変ありがたい気持ちでした。
結果は不採用でしたが(笑)
役員の方が、経験者じゃなければ不採用と却下されたそうです。
ちなみにこの企業は人材紹介会社経由で受けたので、こんな話も聞けたわけです。
いくら経験者でも、すぐ退職されてしまっては意味がないですしそれなら育成して長く勤めてもらいたいという考えがあっても頷けます。
経験やスキルと人柄はどちらか極端に選ぶことはできませんが、どちらも考慮して採用は考えられています。
注意しておきたい点
注意したいのがブラック企業の存在です。
経験やスキルしか見ていない企業がいたらブラック企業の可能性があるかもしれません。
そして、人柄の良さを逆手にとって採用するブラック企業もいます。
自分の経験やスキルよりレベルが明らかに高い企業に採用された場合はご注意ください。
仕事内容と採用条件が求人に書かれている内容と違う場合がありますので、面接時にしっかり確認しておくのがいいでしょう。
面接担当が返答を濁している場合は辞退した方がいいかもしれません。